股関節外来

股関節外来

股関節外来(第2、4土曜日)担当:後藤 公志

変形性股関節症に対する人工股関節置換術だけでなく、臼蓋形成不全や初期の変形性股関節症に対する臼蓋回転骨切術や臼蓋形成術といった関節温存手術も積極的に行っております。
これらの関節温存手術では、患者様の骨盤形態を3D画像にて詳細に分析し、10cm程度の皮切で殿筋群を極力切開せず、最小侵襲での手術を行っています。また大腿骨頭壊死に対しては、壊死範囲に応じて骨移植、骨切術、人工関節置換術を使い分けています。
関節唇損傷や、原因不明の股関節痛に対する関節鏡手術についても、最新の機器を導入して積極的に行っております。手術、リハビリ、投薬加療を含め、患者様の日常生活、仕事に配慮した包括的なサポートを行っております。
股関節疾患でお困りの方は、気軽にご相談下さい。

人工股関節置換術

関節の傷んでいる部分をとりのぞき、人工の関節に置き換える手術です。他の治療法に比べて除痛効果が優れており、近年目覚ましく治療成績が向上しています。

現在の人工股関節は、患者様の活動性にもよりますが、90%以上の確率で20年以上は再置換手術をせずに使用できるようになってきています。平均寿命から考えると、60~70歳で手術を受けることが最も人工関節の恩恵を受けると考えられます。しかし人工関節を再度置き換える手術の成績も向上していることから、疼痛が著しい方は年齢に関係なく、30~40歳で人工関節置換術を受けられる方もおられます。また、80歳以上でもたくさんの方が手術を受けておられます。

当院は手術室に最高クラスのクリーンルームを設置しており、感染率を非常に低く抑えることに成功しています。

インプラントの固定には、骨セメントといって金属と骨を接合する接着剤のようなものを用いる方法と、用いない方法があります。骨セメントを用いない方法では、術後に大腿部痛が残る場合があるため、当院では大腿骨側のインプラントについては主に骨セメントを用いた固定を行っており、術後に大腿部の痛みが残ることはほとんどありません。臼蓋側は主に骨セメントを用いないインプラントを用いており、人工関節の表面に特殊な加工(アルカリ加熱処理など)がされており、手術後に加工された表面に骨が入り込んで、骨と金属が結合することによって固定されます。骨セメントを用いるか用いないかは、患者様の骨の質や生活習慣、年齢などを考慮して選択しています。

リハビリテーションについては、高度な変形のある症例を除いて術翌日から車椅子移乗が可能となり、荷重制限なく歩行練習を開始しています。おおよそ術後2~3週間程度で退院が可能となりますが、御高齢の患者様の場合などでリハビリテーションが進まない場合には、ゆったりとリハビリを継続していただくことも可能です。

Aquala(アクアラ)技術尚、当院では、今秋より日本メディカルマテリアル株式会社より発売された、新しい人工股関節が使用できます。これは、Aquala(アクアラ)技術 とよばれるもので、ポリエチレンの表面に親水性ポリマーを重合させることによって、関節面の親水性を高め、低摩耗性を実現したもので、人工股関節の長期成績がさらに向上することが期待されます。御興味のある方は、股関節外来にてお尋ね下さい。

股関節骨温存手術について

臼蓋形成不全やそれに伴う軽度の変形の為に、長時間歩行で脚がだる痛くなるなどの症状を訴える患者様に対しては、臼蓋形成術および寛骨臼回転骨切術という2種類の手術オプションを用意して対応しております。ずれの手術を行うかは、患者様の年齢、股関節の変形の程度、社会的状況を考慮して決めさせて頂いております。いずれの手術でも術後3日以内に車椅子移乗が可能となり、1カ月程度で退院が可能となります。

38歳女性、寛骨臼回転骨切り術術前
38歳女性、寛骨臼回転骨切り術術前
術後右4年、左3年
術後右4年、左3年
34歳、臼蓋形成術術前
34歳、臼蓋形成術術前
術後3年
術後3年

大腿骨頭壊死に対する骨温存手術として、大腿骨骨切術、骨移植術を、患者様の年齢や骨壊死範囲、社会的状況を考慮して行っております。いずれの手術でも、術後6週間後から部分荷重を開始し、退院は2カ月程度で可能となります。

41歳女性、骨移植術術前
41歳女性、骨移植術術前
術後3年
術後3年
47歳女性、大腿骨頭前方回転骨切り術
術前
術前
術後
術後
術後7年
術後7年

股関節鏡手術

当院では、股関節唇損傷、股関節インピンジメント、関節内遊離体、滑膜炎、その他原因不明の股関節痛に対して、関節鏡手術を多数行っており、良好な治療成績をおさめています。低侵襲で社会復帰も早い為、近年は症例数が非常に増加しています。

股関節唇縫合
股関節唇縫合
股関節インピンジメント(FAI)の手術
股関節インピンジメント(FAI)
の手術
滑膜骨軟骨腫症の遊離体
滑膜骨軟骨腫症の遊離体
FAI術前Xp
FAI術前Xp
FAI術後Xp
FAI術後Xp