外科で実施している臨床研究

外科で実施している臨床研究

現在、当科では様々な臨床研究を行っています。手術による成果を科学的に分析し、根拠の確かな治療法を提供し、患者さんや医療スタッフのQOL(生活の質)を向上させることを目標としています。

①2011年4月以降に当院外科で手術を受けられた患者さんへ

『専門医制度と連携したデータベース事業について(NCD)』

1.目的

病院医療の崩壊や医師の偏在が叫ばれ、多くの学会や団体が医療再建に向けて新たな提言を行っていますが、どのような場所でこのような医療が行われているかが把握されていない状況では、患者さん目線の良質な医療は提供できません。そこで日本では、関連する多くの臨床学会が連携し、わが国の医療の現状を把握するため、『一般社団法人 National Clinical Database』(以下、NCD)を立ち上げ、データベース事業を開始することになりました。この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための専門医の適正配置が検討できるだけでなく、最善の医療を提供するための各臨床現場の取り組みを支援することが可能となります。何卒趣旨をご理解の上、ご協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2.責任者

一般社団法人 National Clinical Database 代表理事 岩中 督

3.参加について

患者さんの自由な意志に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して頂くことができます。なお、登録を拒否されたことで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。

4.お問い合わせ先

日本バプテスト病院外科 木下 浩一:075-751-3111(代)
またはNational Clinical Database 事務局(URL:http://www.ncd.or.jp/)ホームページ内のフォームからお願い致します。

②2019年6月から2024年12月に当院外科において、臨床診断あるいは切除標本や生検による病理診断がなされた大腸原発悪性腫瘍患者さんへ

『京都大学外科関連施設における大腸癌手術治療成績の検討』

1.目的

本研究の目的は、収集された多施設の診療情報を検討・活用し、さらなる前向き研究(多施設共同臨床試験)につなげることで当該施設における大腸癌診療を体系的に把握し、最終的に大腸癌患者さんの医療に貢献することです。

2.研究期間

2019年6月15日から2025年12月31日を予定しています。

3.倫理委員会

本研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けています。また、当院での実施に際して日本バプテスト病院倫理委員会の審査を受け、承認されています。

4.研究機関の名称・研究責任者の氏名

研究機関:京都大学 消化管外科
研究責任者:小濵和貴 (京都大学 消化管外科 准教授)

5.試料・情報の利用目的・利用方法

データの集計に当たっては匿名化の後に行い、患者さんの個人情報を公開したり施設外に提供したりすることはありません。

6.利用または提供する試料・情報の項目

カルテより、患者背景情報、臨床所見情報、手術関連情報、術後経過情報、病理所見情報、予後情報等を抽出します。

7.当該研究を実施する全ての共同研究機関の名称及び研究責任者の氏名

京都大学医学部附属病院消化管外科 准教授:小濵和貴
天理よろづ相談所病院 腹部一般外科 副部長:門川 佳央
北野病院 消化器外科 副部長:福田 明輝
滋賀県立総合病院 外科 医長:山田 理大
西神戸医療センター 外科・消化器外科 医長:塩田 哲也
兵庫県立尼崎総合医療センター 消化器外科 医長:吉冨 摩美
神戸市立医療センター中央市民病院 外科 医長:橋田 裕毅
京都桂病院 外科 部長:西躰 隆太
京都医療センター 外科 医師:松末 亮
大阪赤十字病院 消化器外科 部長:山之口 賢
姫路医療センター 消化器外科 医長:黒田 暢一
神戸市立医療センター西市民病院 外科 医長:村上 哲平
日本バプテスト病院 外科 副部長:大越 香江
医仁会武田総合病院 外科 副部長:出口 靖記
宇治徳洲会病院 外科 医長:水野 礼

8.試料・情報の管理について責任を有するものの氏名又は名称

情報管理責任者:肥田侯矢 (京都大学 消化管外科 助教)

9.

本研究では、研究対象者又はその代理人の求めに応じて、当該研究対象者に関する試料・情報の利用を停止することが可能です。希望される場合は下記13.までご連絡ください。

10.

本研究で収集した試料・情報は、同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いる可能性があります。他の研究への二次利用する際は、新たな研究計画について倫理審査委員会で承認された後に行います。また、ホームページ上で、研究の目的を含む研究実施の情報を公開し、研究対象者が拒否できる機会を保障します。

11.

本研究では、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内での研究に関する資料の入手・閲覧が可能です。希望される場合は下記14.までご連絡ください。

12.

本研究は、消化管外科研究助成により実施します。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。

13.

研究対象者及びその関係者からの求めや相談等の窓口
日本バプテスト病院外科 大越 香江:075-751-3111(代)

③2019年6月以降に当院外科で大腸癌の手術を受けられた就労されている患者さんへ

『大腸がん手術後の就労に関する研究』

1.目的

大腸がんは罹患数の多いがんですが、診断や治療の進歩により治癒を望める患者さんも増えてきています。近年治療を終えたがん患者さんの就労が社会的な問題となっており、大腸がんの診断時に就労していた方への支援は急務となっています。
この研究は大腸がん患者さんの復職の割合や復職を阻害する因子を明らかにすることにより、大腸がん患者さんの術後の就労支援につなげるための研究です。

2.研究期間

2019 年の研究承認日から3 年間です。

3.倫理委員会

本研究は京都大学医の倫理審査委員会にて審査を受け、病院長の許可を受けて行っています。なお、日本バプテスト病院野倫理委員会でも審査の上、承認を受けています。

4.研究対象者

大腸がん臨床病期I、II、III の患者さんで診断時に就労していた方です。研究に参加したくない場合、研究参加の撤回を希望される際は、遠慮なく担当者に相談ください。この研究に参加されなくても不利益を受けることは一切ありませんのでご安心ください。
研究に参加される場合、入院時と術後半年、一年の外来受診時にアンケート(就労に関連する項目)にお答えいただく必要がありますが、新たな検査や治療は一切発生いたしません。

5.個人情報の保護

本研究では、すべてのデータは匿名化されており、患者さんの個人情報を公開することはありません。研究に参加していただいた患者さんで、研究計画書や資料の閲覧を希望される場合は、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内で閲覧可能ですので、お問い合わせください。

6.研究機関の名称・研究責任者の氏名

研究機関:京都大学 消化管外科
研究責任者:小濵和貴 (京都大学 消化管外科 准教授)

7.研究対象者及びその関係者からの求めや相談等の窓口

日本バプテスト病院外科 大越 香江:075-751-3111(代)

④2019年9月以降に当院外科で手術を受けられた患者さんへ

『サージカルスモークが手術室勤務者の健康に与える影響』

1.目的

サージカルスモークとは術中に生体組織を電気メスや超音波メス、レーザーなどで焼灼・凝固・切開すると発生する煙のことです。手術室内の患者さんおよび長時間サージカルスモークに暴露される手術室スタッフに対するサージカルスモークの影響についてはいまだ調査が不十分であるため、それらを明らかにし、排煙装置によって健康リスクを減じる可能性について検討したいと考えています。

2.研究の対象・方法

研究の対象となるのは鼠径ヘルニア根治術、乳房切除術など主として体表の手術と大腸、胆嚢などの腹腔鏡下手術)の患者さんです。
診療に関する情報は、患者さんの性別・身長・体重、疾患・手術に関する情報などで通常の診療記録から集めます。
手術室中に電気メスや超音波凝固切開装置などから発生するサージカルスモーク中の粒子数をカウントします。新たな検査や治療は一切発生いたしません。

3.研究の期間

倫理委員会承認後(2019年9月3日)より3年間を予定しています。

4.個人情報の保護

本研究では、すべてのデータは匿名化されており、患者さんの個人情報を公開することはありません。研究に参加していただいた患者さんで、研究計画書や資料の閲覧を希望される場合は、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内で閲覧可能ですので、お問い合わせください。

5.研究機関の名称・研究責任者の氏名

研究機関:日本バプテスト病院外科 大越 香江

6.研究対象者及びその関係者からの求めや相談等の窓口

日本バプテスト病院外科 大越 香江:075-751-3111(代)

⑤2018年4月から2023年3月に当院外科において、臨床診断あるいは切除標本や生検による病理診断がなされた乳癌患者さんへ

『乳がん微小環境形成に関わる分子生物学的機序の生体試料を用いた探索研究』

1.目的

本研究は、患者様の乳腺組織、血液、尿の一部をご提供いただき、乳がんにおける微小環境のしくみを解明する目的で計画されました。この研究の成果は将来乳がんの診断、治療法の開発に生かされ、乳がん診療の発展に貢献します。

2.研究期間

2018年4月1日から2023年3月31日を予定しています。

3.倫理委員会

本研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けています。また、当院での実施に際して日本バプテスト病院倫理委員会の審査を受け、承認されています。

4.研究機関の名称・研究責任者の氏名

研究機関:京都大学 乳腺外科 研究責任者:戸井雅和 (京都大学 乳腺外科 教授)

5.試料・情報の利用目的・利用方法

データの集計に当たっては匿名化の後に行い、患者さんの個人情報を公開したり施設外に提供したりすることはありません。

6.利用または提供する試料・情報の項目

カルテより、患者背景情報、臨床所見情報、手術関連情報、術後経過情報、病理所見情報、予後情報等を抽出します。

7.当該研究を実施する全ての共同研究機関の名称及び研究責任者の氏名 

(ア)研究機関および研究責任医師 研究機関:京都大学医学部附属病院 研究責任医師:同 乳腺外科 教授  戸井雅和

(イ)本研究に参加している医療施設および責任医師(2018年8月現在、順不同)

  1. 公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院 乳腺外科部長:高原祥子
  2. 日本赤十字社 大阪赤十字病院 乳腺外科部長:露木 茂
  3. 三菱京都病院  乳腺外科部長 :竹内 恵
  4. 今井会足立病院 京都ブレストセンター 沢井記念乳腺クリニック 院長:新藏信彦
  5. 地域医療機能推進機構 大和郡山病院 外科部長 :西澤弘泰
  6. 国家公務員共済組合連合会 枚方公済病院 副院長 :田中満
  7. 医療法人神鋼会 神鋼病院 乳腺科 部長・乳腺センター長:山神和彦
  8. 京都市立病院 乳腺外科 部長 :森口善生
  9. 関西電力病院 乳腺外科部長 :恒川昭二
  10. 地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立医療センター中央市民病院 乳腺外科部長 :加藤大典
  11. 大和高田市立病院 院長 :岡村隆仁
  12. 天理よろづ相談所病院 乳腺外科部長: 山城大泰
  13. 市立長浜病院 部長 :東出俊一
  14. 彦根市立病院 副院長 :寺村康史
  15. 日本赤十字社和歌山医療センター 乳腺外科部長: 芳林浩史
  16. 滋賀県立成人病センター 主任部長 :四元文明
  17. 兵庫県立尼崎総合医療センター 乳腺外科部長: 諏訪裕文
  18. 福井赤十字病院 外科部長: 田中文恵
  19. 菅典道クリニック 院長 :菅典道
  20. 独立行政法人 国立病院機構 京都医療センター 外科部長: 猪飼伊和夫
  21. 公立甲賀病院 外科部長: 沖野 孝
  22. 関西医科大学附属枚方病院 乳腺外科 診療教授 :杉江 知治
  23. 大津市民病院 健診センター所長 外科医長 :州崎 聡
  24. 高島市民病院  外科診療科長:武田 佳久
  25. 大津赤十字病院  第一外科部副部長:大江 秀明
  26. 国立病院機構大阪医療センター 乳腺外科科長 :増田 慎三
  27. 洛和会音羽病院 乳腺外科部長:坂田晋吾
  28. 京都桂病院 乳腺科部長:松谷泰男
  29. 京都民医連中央病院 乳腺外科:名嘉山一郎
  30. ナグモクリニック大阪:丹羽幸司
  31. 日本バプテスト病院 外科:木下浩一

(ウ) 本研究に参加している研究機関および研究責任者(2018年8月現在、順不同)

  1. 京都大学大学院 医学研究科 乳腺外科 教授:戸井雅和
  2. 京都大学 放射線生物研究センター 教授:原田浩
  3. 日本医科大学 NMR研究施設 主任研究者、同法医学講座 助教: 平川慶子
  4. 京都大学 国際高等教育院 特定教授:武藤誠
  5. 東京大学 医学部附属病院免疫細胞治療学・医科学研究所  特任教授:垣見和宏
  6. 慶應義塾大学 医学部 形成外科学教室 教授 :貴志和生 
  7. 慶應義塾大学 医学部 先端生命科学研究所 特任准教授 :杉本昌弘
  8. 杏林大学 医学部 外科学教室(乳腺外科) 講師 :上野貴之
  9. 熊本大学医学部附属病院 病理部 部長・教授: 三上芳喜
  10. 福島県立医科大学 腫瘍内科学 教授:佐治重衡
  11. 関西医科大学 客員研究員:吉川清次
  12. 千葉大学 予防医学センター 生体影響解明研究部門 教授: 関根章博
  13. 藤田保健衛生大学 医療科学部・臨床検査学科 教授 :斉藤邦明
  14. 同志社大学 研究開発推進機構 特定任用研究員A(助教):村上由希
  15. 徳島文理大学 薬学部 病態分子薬理学研究室  講師:原 貴史
  16. Oxford University Department of Medical Oncology (英国;オックスフォード大学) Professor Adrian Harris
  17. George Washington University School of Medicine and Health Sciences  (米国;ジョージワシントン大学) Professor and Catharine Birch McCormick Endowed Chair RakeshKumar
  18. Massachusetts General Hospital & Harvard Medical School (米国;ハーバード大学) Director, Edwin L. Steele Laboratories Rakesh K. Jain
  19. Australian Institute for Bioengineering and Nanotechnology The University of Queensland. Laboratory Head, Professor Matt Trau
  20. 国立研究開発法人 理化学研究所 予防医療・診断技術開発プログラム プログラムディレクター:林崎良英   
  21. 島津製作所 田中耕一記念質量分析研究所 所長:田中耕一
  22. 株式会社 島津テクノリサーチ 医薬ライフサイエンス事業部  ライフサイエンス部 事業部長:工藤 忍
  23. 中外製薬 研究本部 部長: 鈴木雅実
  24. 株式会社 エイアンドティー:三浦圭介
  25. 株式会社 AFIテクノロジー 代表取締役:円城寺隆治
  26. 第一三共株式会社 研究開発本部 オンコロジー統括部  バイオ・癌免疫ラボラトリー 第一グループ:廣谷賢志
  27. C&C Research Laboratories Senior Research Scientist Hyng-Jo Moon
  28. アステラス製薬研究本部 第1ユニット長:竹内雅博
  29. がん研有明病院 病理部 がん研究所分子標的病理プロジェクト:竹内賢吾
  30. 国際医療福祉大学 医学部 臨床腫瘍学 教授:石黒洋
  31. 理化学研究所 副プログラムディレクター:桜田一洋
  32. 協和発酵キリン株式会社 研究開発本部 主任研究員:梅原浩司
  33. 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 免疫実験学 教授:坂口志文
  34. Cancer, Ageing and Somatic Mutation Wellcome Trust Sanger Institute 吉田健一
  35. Xing technologies   Chief Medical Officer Paul Mainwaring
8. 試料・情報の管理について責任を有するものの氏名又は名称

情報管理責任者:戸井雅和 (京都大学 乳腺外科 教授)

9.

本研究では、研究対象者又はその代理人の求めに応じて、当該研究対象者に関する試料・情報の利用を停止することが可能です。希望される場合は下記13.までご連絡ください。

10.

本研究で収集した試料・情報は、同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いる可能性があります。他の研究への二次利用する際は、新たな研究計画について倫理審査委員会で承認された後に行います。また、ホームページ上で、研究の目的を含む研究実施の情報を公開し、研究対象者が拒否できる機会を保障します。Web:http://www.brca.jp

11.

本研究では、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内での研究に関する資料の入手・閲覧が可能です。希望される場合は下記13.までご連絡ください。

12.

本研究は、京都大学運営費交付金、厚生労働省科学研究費、各共同研究契約による研究費により実施します。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。

13. 研究対象者及びその関係者からの求めや相談等の窓口

日本バプテスト病院外科 木下 浩一:075-781-5191(病院代表)